かつらしげもり

2023.05.03

『花嫁かつら・角隠し・黒打掛』 ~かつら屋さんが撮る理由・その1~

前回から続いています古民家撮影の様子です。

クローズドされているから安心して撮影に集中できるのは古民家ならではかなと思います。

また、一歩踏み入れるとその雰囲気に掴まれてしまいます。

 

かつらの準備も楽しいけど、それが終わった後の撮影もほんと楽しい!

趣味なのか仕事なのかよく分からない感じ。

やりすぎてしまうのがいけないところ。

ただ、今は和装前撮りの現場でも撮影してる事もあり、抑えはしっかり撮ります。

 

 

さて、かつら屋さんが撮る理由を今回は書いてみようと思います。

その前に料金やプランや流れ等を早く出さないと…と思いながらもこういうのを書く方をつい優先してしまって。

もう暫くお待ちください。

 

超マニアックなお話しなので、カメラ好き以外は呼び飛ばしてもらってください。

完全にカメラネタです(笑)

 

前にも少し書きましたが、写真はもう10年以上前から手掛けていて。

一番最初は小学生の頃から近くに一眼レフがあって。

先代の父が、写真を趣味していて。コンタックスというカメラとプラナーやディスタゴンといったレンズをMFで使わせてもらっていました。小学校には写真部があってモノクロを手焼きで焼いたり…

そのすぐに父が九州の鳥栖というところに仕事の修行で連れていかれ、カメラからは一度離れて。

 

その後、結婚して自分の子供のスナップから始まりました。

当時はまだニコンF80というフィルムカメラ。

父はfuziのS1proというデジタル一眼レフを買って使っていて。フィルムはブロニカGS-1。

その後S2Proに買い替えそこからCanon 1dsmk2に。当時のフラッグシップ機ボディが95万。レンズが25万だったかな。当時は結構儲かっていたのかななんで思ったり。

こんなの使うんだから気合入ります。1600万画素でrawはまだパソコンが重くて使えない感じでした。

ピクチャースタイルも独自のものにカスタマイズして。

パソコンはmac。時代はまだblueMacと言われるブラウン管と一体のパソコンももっていて。

それからデスクトップのG3・G4とスペックをアップ。(今のスペックと比較すると使えないものばかり)フイルムスキャナーはニコンのED8000という当時35万位したのを使っていました。これを使えるようにするのが大変で。パソコンはすぐ止まるし。その後は5Ð・5Ð2へ。今は5D4とR6がメイン。(先代はいまsonyのa1を所有…おさがりのa9はワタシがいま趣味で使用中。)

 

その頃はまだ写真雑誌も販売されていて、よく読み漁りました。

最初はハービー山口さんというストリートポートレートを撮られる写真家さんをたまたま見つけて。「写真って素敵だなー」といつもその雑誌を眺めていました。そのあたりがちょうどフィルムとデジタルの過渡期で。

作品集も買ったりご当人の個展に行ったり。一緒に写真撮ってもらったり。

またその頃、レスリーキーさんというヒトとファッションを撮られる写真家さんを記事を見て衝撃を受けたり。

まさかその10数年後ご当人とお仕事させてもらう事になるとはその時は全く知らず。

とにかく写真好きでした。

その頃にも花嫁かつらの写真館を行い、はるばる長野からお越しいただいた新郎新婦さんもいました。

その当時はまだ珍しい半かつらでの撮影でした。結婚披露宴に飾ったのを写真好きの親族に「この写真上手だね!」と褒められたこと、後から花嫁さんからご連絡頂きました。

 

更に、かつら屋さんとしてよくブライダル雑誌の撮影や結婚式に立ち会うので、撮影現場で勉強。

まだ一眼レフデジカメなんてプロカメラマンも一部しかもっていないのに、かつら屋さんがもっていってスナップを撮影してました。当時のカメラマンさんはよく撮らせてくれたなぁ。

その頃のデータも今度見返してみたいと思いました。データはきっと残っているので。

 

しばらくすると、かつらで立ち会った際に、被せが終わると結婚式等でカメラを持参して撮ってあげたりするようになって。その中の写真で確か、千葉の香取神社の縁側で口紅を差してるシーンを遠くから撮ったのが印象的でそれをお送りすると、お母様が涙して喜んでくれたり。国分寺の方の谷保神社では新婦さんが小学校の先生で、サプライズで先生をビックリさせた後を撮らせてもらったりと、かつらとカメラがわたしのなかでどちらも必要なものになっていきました。

その後SNSというものがどんどん流行りこのスキルが使えるようになるとは思いもせず。

 

かつらもカメラもどっちも大好きなものに。それによって花嫁さんやご家族にも喜んでもらえる。

嬉しい限りでした。

けど、実は写真の壁にぶつかり一時は数年写真を辞めたこともあって。

その時には何度かプロカメラマンの方にも自社の写真も撮ってもらったりしています。

 

それを見ると、いいんだけどなにか違う…

かつらに対する思いというか。なにかが私からすると足らなくて。

もしかしたら、単に自分が撮りたいだけなのかも。

 

その後、結局また撮りだすことに。

 

ただ今回の本気さは前よりも全く違う事が理由に。

それが、更に本気でどちらもやろうと決めたキッカケが二つあります。

だいぶ長くなったので、それは次に書きたいと思います。

 

ちなみに… この撮影時に、美容師さんに「しげもりさんは表情重視だよねー」と言われました。

初めて言われた言葉にビックリ。確かに大切にしていると改めて実感。

面白い気付きをもらいました。

 

 

 

最近の読みもの

カテゴリー

月別読みもの一覧
月別読みもの一覧

その他の読みもの